いつもありがとうございます。
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日頃、私は民間の会員制の24時間営業トレーニングジムに通っている。
今の住まいに引っ越してきてからだ。
引っ越してくる前は地域の市営トレーニングジムに通っていた。
会員制ではなく、ビジター料金(都度利用料金払い)で使用できるジムだ。
ここから、私の本格的なトレーニングライフが始まった。
この市営ジムは、流行りのお洒落なタイプのジムではなく、ダンベルもバーベルも器具も全てに年季が入っていて、地味で埃っぽい「ザ・昭和のトレーニングジム」だ。
いつも利用者が少なく広々としている。
時々ボランティアのトレーニング熱心な常連のオッチャンがいる。
私はこのジムに、具体的な目標があるわけではなかったが、ただ単純に身体を変えたくて、暑い日も寒い日も、雨の日も風が強い日も台風の日も、通い続けた。
今の住まいに引っ越してきてからはこの市営ジムには一度も通っていないので、最後に行ってから かれこれ4年ほどになる。
最近ふと、久しぶりにこの市営ジムへ行ってみたくなった。
気分転換も兼ねて、そして身体づくりに情熱を捧げて仕事終わりでも自転車に乗って通った当時の気持ちを思い出したかったからだ。
およそ4年ぶりの懐かしき市営ジムは、全く変わらない昭和感丸出しの空間で出迎えてくれた。
この昭和感丸出しの埃っぽくて人が少ないジムが、妙に私にフィットする。
ダンベルは溶接してプレートをはめ込んであるもので、今ではまず見ないであろう古いタイプのもの。
4年前は、このジムで一番重いダンベルでのベンチプレスは重くて怖くて持ち上げられなかった。
スタートポジションの膝に持ってくるまでが、すでに怖いからだ。
そのダンベルを今回は扱えることができて、感慨深かった。
トレーニングを実直に、根気よく、そして工夫をして、コツコツと続けてきた成果だ。
小学校6年生のとき、クラスの同級生と腕相撲をした。
気持ちが弱く、細身で体力もなく、当然のごとく負けた。
肘もしびれて、いつものようにメソメソ泣き、そんなことで保健室に逃げ込んだことがある。
大したこともないのに。
そのためクラスの下校の挨拶に出れなかった。
この市営ジムは私の心の拠り所だ。
筋トレを何年も何年も何年も続けてみて感じたことは、メンタルのサポートにおいて決して強力なツールではない。
世間では、筋トレが人生を変えるがごとくアピールする人がいるが、全くそんなことはない。
孤独な戦いだし、合う合わないもあるし、習得するまで難しいし、ケガとも隣りあわせだ。
身体が変わっていくのに時間を年月を要する。
私にとっては、もしかしたら冷え性が無くなったことが、最も良かったことかもしれない。
当初からの目的であった肉体改造においては、ありがたいことに男女問わず認められるカッコいい身体にもなったし、少しの自信に繋がった。
これから何らかの目的で身体を変えたい、ジムにも通ってみたい、という初心者の人に伝えたいこと。
それは、ジムのマナーを守り、器具を大切に扱い、周囲の人への配慮をすること、身体を鍛えるだけでなく心を鍛えること。
トレーニングは無理をせず基本の基本から覚え、あくまで健康の範囲ですること。
そして気長に気長に、コツコツと続けること。
私は今後も時々、この懐かしきジムを訪れて気分転換をはかり、そして初心に帰り、トレーニングと心の研鑽を積みたいと思う。
不適王